12月1日、中学1年生の「デザイン思考」の授業で、ポプラ社の飯田健さんをお招きして、ポプラディアを使ったワークショップを行いました。
中学1年生では、地理とのコラボ授業で、八王子について様々な角度から調べていこうという取り組みが始まっています。まずそのスタートとして、改めて百科事典の使い方や、何かを調べるときの「コツ」について学ぶと言うことが、今日の授業の大きな目的です。
実は、日頃インターネットを使って調べることになれている生徒たちが、果たして紙の資料を前に、どれだけ真剣に取り組めるか、あるいは興味を持って学ぶことができるか少し心配でした。ところが、飯田さんから調べるお題をもらった瞬間から、生徒たちはグループで相談、分担しながらそれぞれの課題に取り組み始めました。問題は全部で8問。机に置かれたポプラディアを使って調べていきます。お互いに相談し合いながら、与えられた課題をこなしていく中で、気づいていくことがたくさんあります。実はそれがこの授業の大きなポイントでもありました。
一通り答えの記入が終わったところで、いよいよ答え合わせです。生徒たちは、飯田さんと一緒に答え合わせをしながら、課題のポイントを一つ一つ確認していきました。何かを調べるときは、「定義」が大切なこと。質問されていることをきちんと理解して、必要な情報が何であるか判断すること。一つの課題から発展して調べていくことが必要な場合があること。一つの言葉も、別の使われ方があること、などなど。
答え合わせの途中で、自分が陥った間違いに、なるほどとうなずいたり、たどり着いた答えが正解であったことを知ると、思わず歓声を上げたりと、それぞれが楽しみながら大切なことを学ぶことができたようです。
授業の中で、飯田さんから、生徒たちにお願いがありました。
まずは、何かを調べるときに、最初の言葉で見つからなくても、決してあきらめないこと。言葉にはいろいろあります。一つの言葉で見つからなくても、関連するほかの言葉を探していく中で、思わぬ発見や答えにたどり着くことができることがあります。
もう一つは、調べるときは正式名称を用いると言うことです。インターネットでは曖昧検索が許されますが、百科事典では正式な名称が必要になります。実はこのことは、調べ学習にはもちろん、レポートや論文を書くときに、とても重要な視点です。何かを調べるときに、正式名称はなんだろうかと常に考えることは、正しい知識につながります。曖昧なことを曖昧にせず、しっかりと自分の知識にしていくことの大切さを、今日の授業を通して生徒たちは学んだことと思います。